リフォーム・空き家対策
空き家活用と話題のシングルマザー向けシャアハウス
シェアハウスの供給の拡大
シェアハウスは、法的には定義がなく日本シェアハウス・ゲストハウス連盟による定義に従うと、最短の契約期間を1か月以上とする中長期滞在物件であり、入居者同士の共有スペースがあって交流を図ることができ、国籍を問わず入居できる物件となります。大雑把には、建物におけるリビング、バス、トイレ等の部分を共用で使用する物件ということがいえます。この性質の建物の戸数は20,000戸以上とも言われています。5年間で4倍の伸びとなっています。展開方法としては、運営者が一括して借り上げて利用者に貸し出すサブリース方式のものが約6割とも言われています。自分で物件のリノベーション等を行った後の管理業務について業者に依頼する方法で行えば、管理料が引かれるものの単純に不動産から家賃が入ってくるという不動産所得者となります。
子育てをコンセプトとしたシェアハウスの誕生
このような供給の急拡大の背景には、シェアハウスの需要があることは当然ですが、その需要の一部としては、シングルマザーによる子育てしながら働く需要というものがあります。実際にシングルマザーの状況としては2010年の総務省の調査では108万2千人存在し、うち、母子だけの世帯が76万人存在します。そして、この母子だけの世帯は35~39歳の区分が多く、子育てをしながら生活している実態が見えます。しかし、シングルマザーの所得は、母親の収入平均が全国母子世帯等調査結果報告を参照して出てきた数字としては223万円であり、児童がいる子育て世帯の658万円に及ばないだけでなく、一般平均の412万円にも及びません。そこで、シェアハウスで家賃を抑えるとともに、同じような境遇の人達と子どもの面倒をみあう助け合いの暮らしを構築する方々が現れてきました。シングルマザーの子育てをコンセプトとしたシェアハウスは、新しいライフスタイルとして定着していくかもしれません。
シェアハウスで子育てするメリットとしては、先にも述べた同じ境遇の中にいる人間同士の助け合いです。周囲の方から教わることや助けられることも多いです。また、シェアハウスの中には、共益費の中に消耗品や光熱費が含まれている物件もあります。また、子育てに視点をあてて改装された建物では、子供を安全で快適に育てられる環境が整っています。デメリットとしては、共同生活になる為、神経質な方にとっては必ずしも良いことばかりではないかもしれません。既に入居されている方との相性もありますので、入居前にしっかりと下見をして、オーナーや管理会社の方と相談しておくのがよいと思います。