ニュース

リフォーム・空き家対策

高齢者単身世帯が関心を寄せるシェアハウス!高齢者の居住意識に変化?

シニア シャアハウス

急拡大する市場規模と地域

シェアハウスとは、法律上は明確な定義はありませんが、一般的には、賃貸住宅でバス、リビング、トイレ等の部分を共用するものです。単身用アパートと比較した場合、単身用アパートでは一般的に各部屋にバス、トイレ、リビング等を設置するため部屋数が限られ一人当たりの家賃が高くなるのに対し、シェアハウスはバス、トイレ、リビング等を共有するため、居室の部分を多く取ることができるので入居者一人あたりの家賃を低く抑えても経営が成り立つ点に特徴があります。

このような低額な家賃で入居できること等を受けて、市場規模は、不動産ポータルサイトによると2008年3月では5000戸、250件程度の物件数であったのが、2013年には19208戸、1378件の物件数まで増加しており、約5年間で約4倍の伸びを記録していることから市場は急拡大している状況です。地域的な特徴としては東京都、神奈川県、埼玉県が多く首都圏が多いのですが、地方にも普及していっている状況です。

高齢者単身世帯の増加と居住意識の変化

では、このような市場規模の拡大は、だれをターゲットにしたものでしょうか。これは一般社団法人シェアハウス・ゲストハウス連盟が実施したシェアハウス市場規模調査2013年度版によると、社会人をターゲットにしている事業者が多いです。しかしその中に13%程度高齢者、すなわちシニア層をターゲットとしている事業者がいます。シニア層については、厚生労働省の平成26年の国民生活基礎調査によると65歳以上の者のいる世帯のうち単独世帯が595万9千世帯存在します。

これは平成元年に同世帯が159万2千世帯であったことからすると、30年弱で4倍程度増加していることとなります。この内訳についてずっと単身であった方もいますが、死別等で単身となった方もいます。この単身世帯に属するシニアについて、子どもに迷惑をかけたくない、一人暮らしが不安となった等の理由によりシェアハウスを選択するという方がいます。三菱日立ホームエレベーターが実施した全国60~75歳600人を対象とした住環境調査によると、42%がこの居住形態に興味があるという回答をしています。これらの高齢単身世帯増加の社会的変化と高齢者単身世帯の居住意識の変化により高齢者の暮らしに対応する事業として不動産を活用してシニア向けシェアハウスというのは需要に対応した事業といえるでしょう。

LINEで送る
Pocket

関連記事はこちら