ニュース

観光インバウンド

車内放送をスマートフォンに多言語で表示する実証実験

車内アナウンス

近年、スマートフォンの普及でスマートフォンのアプリを使って色々なことが出来るようになりました。訪日外国人観光客向けに、スマートフォンを利用した取り組みが導入されています。日本語の車内放送がわからない外国人観光客向けに、鉄道の車内放送をスマートフォンに多言語で表示する実証実験が実施されています。

2017年8月には、東海旅客鉄道株式会社(以下、JR東海)とヤマハが、ヤマハが開発したアプリ「おもてなしガイド」を用いて、東海道新幹線の車内放送をスマートフォンに7か国、8つの言語で表示する実証実験が開始されています。ヤマハは、従来京浜急行電鉄、都営地下鉄及び阪急電鉄でも「おもてなしガイド」の実証実験を行っていましたが、東京と大阪を結ぶ日本の大動脈である東海道新幹線では待ち望まれた施策であります。
東海道新幹線は最高時速285kmと超高速で走行するので、高速走行の車内でのシステムの動作の安定性と、音声を正確に認識するかという技術的な課題を徹底的に検証します。
実証実験の期間は、2018年2月までの予定です。

また、JR東日本では2018年1月9日より、JR日光線(宇都宮-日光間)において、車内放送をスマートフォンに文字変換して、日本語・英語・中国語繁体字・スペイン語に表示する実証実験を行います。スマートフォンに表示させるには、「放送案内アプリ」と呼ばれる専用アプリが必要で、ios9.0以降のiPhoneのみ対応します。日光線での実証実験は、放送案内アプリの広告がある編成で行われますが、1編成しかないため毎日運転時刻が異なるので、放送案内アプリの広告がある編成の運転時刻の事前の公表は行われません。実証実験は2月15日までの予定ですが、その有効性が大いに期待されます。

また、外国人観光客の多い京都市では、京都市内の一部の駅やバス、二条城などの観光地において、「おもてなしガイド」を活用して車内や観光地での案内放送をスマートフォンに表示する「京都サウンドユニバーサル・デザインプロジェクト」が稼働しています。インターネットを用いないので、地震などの災害で通信が途絶した場合でも、利用することが可能です。また外国人観光客だけではなく、高齢者や聴覚障碍者などが利用することも想定しています。スマートフォンの普及により、可能になることが増えて行くのは非常に目覚ましいものがあります。案内放送は重要な案内なので、日本語が通じない外国人観光客の便宜を図るには非常に有効な施策です。

今後に注目したいと思います。

LINEで送る
Pocket

関連記事はこちら