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養老鉄道の英語による車内放送の取り組み

養老鉄道

養老鉄道(桑名駅《三重県》-揖斐駅《岐阜県》)では、インバウンドに関する取り組みとして英語による車内放送を導入することにしたようです。

養老鉄道が今回導入した施策は、以下の特徴が挙げられます。
日本の中央部にあって、歴史と伝統的な文化が豊富な中部・北陸地域を竜の形に見立てた広域観光周遊ルート「昇竜道」を形成する三重県・岐阜県に位置することから、訪日外国人観光客向けの取り組みとして英語による車内放送を実施することとなったものです。養老鉄道は養老の滝や多度大社など沿線に観光資源が豊富であり、2009年より曜日限定で車内で薬膳料理を提供する「薬膳列車」を運行しており、また沿線にはサイクリングロードが多いことから「サイクルトレイン」を運行しています。また、沿線のお祭りがユネスコの世界無形文化遺産にも登録されているなど歴史の香りも漂うエリアである特色を有し、外国人観光客をひきつける要素が非常に多く揃っていることで、英語による車内放送を導入して外国人観光客を受け入れる環境を整えることになりました。

また、駅の停車中に観光スポットを案内する案内放送は、沿線の高校の放送部員が担当するなど、今回の施策は正に地域総出で取り組んでいます。どちらかと言うと「待ち」の姿勢が目立つローカル線において、今回のように自発的かつ意欲的な取り組みは、非常に素晴らしい施策ですね。養老鉄道も他のローカル線同様、経営は非常に厳しいものがありますが、東京・大阪などの大都市圏、または中部国際空港からアクセスがしやすく、昇竜道の一端をなす養老鉄道は外国人観光客が訪れるには非常によい条件を有しています。

養老鉄道自身が持つ魅力を積極的に発信して外国人観光客にアピールすることで、中部地方に特色のある地域があることを知ってもらうと共に、経営が厳しいローカル線の活性化並びに存続への道筋を提示することになるのではないでしょうか。

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